① 「技巧の鬼=1位」ではない。5オクターブのMariahや4オクターブのChristinaが頂点に来ないのは、本ランキングが表現とライブ再現を重く見るから。技巧は必要条件だが十分条件ではない。
② 玄人評価の歌手は本当に強い。音楽のプロ200人の投票で1位を取った玉置浩二が、客観証拠に基づいて上位に。
③ 声量・高音の神話は相対化される。声を張る歌唱の歌手が抑揚の幅で伸びきれない一方、ささやきまで操るコントロール型が表現で報われた。
対象選定の参考にしたリスト — Rolling Stone『The 200 Greatest Singers of All Time』(2023年1月1日) https://www.rollingstone.com/music/music-lists/best-singers-all-time-1234642307/
本稿の順位と Rolling Stone の順位の関係 — ※本稿は同誌の順位を転記していない。同リストは対象の選定と、英語圏アーティストの位置づけを把握するために参照した(本稿の編集判断)
フレディ・マーキュリーの音響分析(ビブラート7.04Hz・サブハーモニクス) — Taylor & Francis『Freddie Mercury—acoustic analysis of speaking fundamental frequency, vibrato, and subharmonics』(Logopedics Phoniatrics Vocology, 2016) https://www.tandfonline.com/doi/full/10.3109/14015439.2016.1156737 / ScienceDaily『A force of nature: An acoustic analysis of Freddie Mercury's voice』 https://www.sciencedaily.com/releases/2016/04/160418091349.htm /※前版は同研究が「唯一無二と結論」したと書いていたが、研究は声域を「健常な成人の範囲内」とし、声区分類上はバリトンと推定している。論文の結論に合わせて訂正した
アレサ・フランクリンの2019年ピューリッツァー特別表彰(50年を超える米国音楽・文化への貢献に対する本人への追贈) — PBS NewsHour『Aretha Franklin makes history with posthumous Pulitzer Prize』 https://www.pbs.org/newshour/arts/aretha-franklin-makes-history-with-posthumous-pulitzer-win /※前版はアルバム『Amazing Grace』への表彰であるかのように書いていたため、本人のキャリアに対する顕彰であることを明示した